灰色の琥珀

2018年03月08日 00:29

 

まあまあ、ほんとアクセル関係ない話ですけど

前回のブログに書いた、龍涎香の話です。
 

先日、ネトフリで「知られざる香りの世界」というドキュメンタリーを見ました。

その中で、アンバーグリス(Ambergris)の話が出てきた。

 

アンバーグリスは香水の原料のひとつなんです。
でも、アンバーグリスって単語を音でしか把握してなくて
どんな意味かなんて考えたことがなかった。

よくよく考えてみたら、アンバーって琥珀って意味でしたね。
アンバーグリスというのは「灰色の琥珀」という意味を持ってるんだそう。

ドキュメンタリー見ながら、わたくしアンバーグリスに興味津々侍になってしまい
他のこと考えられなくなって
途中で見るのやめて検索しはじめちゃいました

調べたらさらにもっと面白かった。

アンバーグリスは中国では龍涎香いう名前で呼ばれてる
なぜ龍涎香かっていうのがまたステキなんですけどね

深海の龍が、安息の眠りのなかで
香りの良いよだれを垂らす…それが固まったものだろうという言い伝えから。

龍の涙じゃなくてヨダレっていうのが安息感というかなんか面白いです

で、実際はそれがなんなのかっていうと
マッコウクジラの腸内で、消化されないイカの嘴なんかを
分泌物で結石化したもの。

結石なんですよ~笑

マッコウクジラって、ダイオウイカ食ってるらしいので
嘴大きそうですよね~

だけど、どうしてそれが作られるのかなど真の理由や機構については
はっきり解明されていないそう。
謎の多い物質なんですね。

そして排出された結石は水よりも軽く海上を漂う…
漂う間に日光に晒され、自然の手によって変化し
ある日海辺にたどり着く

しかもね、オスのマッコウクジラにしかできないんだって。
捕鯨やってた時代でも、100頭に一つか二つくらいしか見つけられなかった

いまは捕鯨ダメだから、もう幻レベルです
発見されるのは奇跡みたいなもんですよね。

海を漂ってるところを見つけるとか、海辺でたまたま知識のある人が見つけるとか
そういうことですもん。

だって見た目フツーの石みたいなんですよ
知識なかったら絶対なんとも思わないでスルーするやつ。


言うて結石だし、成分考えたらわかるけど
そのものの香りは生臭みがあっていい匂いでもなんでもないんだって。

だけど、香水に混ぜるとこれが
女性の体臭に似た官能的な香りが…フェロモンですね。
結石のくせにエロいねどうも

日光に晒された時間が長ければ長いほど品質が良いとか。
ホントに不思議なでき方をしたものが、
さらに自然の手によって、すごいものに変わっていくんです

そういうわけで、見つけるとものすごい高値で売れるんだって。
一キロで2百万円以上が相場だそうです。

オマーンの海岸で漁師さんが見つけたアンバーグリスは80キロ
その時価はなんと2億8千万円!! 

奥さん!!奥さん!!今すぐ海岸へ走れ!笑

本物かどうか調べるには、熱した針金を使います
針金が中まで刺さって、脂肪が溶けて、えも言われぬ香りが漂ったらガチ。

実はマッコウクジラ、日本近海に多く生息しているんだそう。
だからほんと、海岸で見つけるワンチャンあるみたいよ

龍涎香御殿建つかも。

まあそういう価値もさることながらですね・・・

クジラの体内でアンバーグリスができ、
どういうわけか人の目について
その成分を香水に混ぜたらいいんじゃない?!って思った人の閃きによって
(その閃きなんなの、マジで)

結果すごいものができたっていうのがロマンチックだなって思いました。

結石だけど。

アンバーグリスの香り、試してみたいです。

アクセルは海のそばに住んでるから、見つけたら面白いね
そうだ、ワンちゃんもいるしね。

 

子供に「アンバーグリスってさ~」と言ったら

「え?ハンバーグ・リス?」って返されました。

 

 これ、見ても気づきます?笑