簡単じゃない
こんにちは/こんばんは。
最近ずっと読んでるダフの自伝(日本語訳)が面白い。ほんとに面白い。
まだ発売されたばかりだし、いま読んでいる方、すでに読み終わった方もいらっしゃることと思います
数年前に発売された原書は、読み始めたもののボリュームがすごくて途中で挫折していたので
なかば初読状態です
スラッシュの自伝を読んだときも「へえ~」って言いながら、
自分が知っているガンズの歴史と照らし合わせて貪るように読み耽ったけど
ダフの文章は飾った表現や洒落た言い回しなんかはあまりない印象で
淡々としてはいるけど本当に感情に素直に、率直にかかれている感じがします。
ああ、なるほど、ダフってこういう人なんだなっていうのが伝わってくる。
読んでいて飽きない。文才があるし、周りの人間をよく見ているなあ…
人を理解しようとする姿勢がすごく感じられます。
自分でも書いていたけど、大家族で育ったから、
理解し合うにはとにかく話し合うのが一番っていうのが染み付いているんでしょうね。
文章って本当に人が出るよね。
まだわたしはバンドがメジャーデビュー直前のところまで、だいたい1/3くらいかな、
進んでしまいましたが、続きを一気に読むのがもったいない。
ダフの半生、とりわけ家庭内のゴタゴタもなかなかに波乱万丈で
父親の嘘と欺瞞を自分のなかに抱え込んで押し込めて
母を守ろうとした葛藤から、心身症を患った過程などは読んでいて胸が痛かった
子どもってそういうものだよな、って思ったり…
私は、ダフのパニック障害はガンズでデビューした頃からなんだろうなって勝手に思っていたんです
急激な環境の変化とか、どんどんバンドが大きくなって取り巻く世界へのとまどいとか
そういうのが理由だったのかなあって。
でも、随分小さい頃から悩んでいたことを知ってとても驚きました
今、世界中を飛び回ってるダフは本当にすごい。
自分も同じことを経験してるから、それはもうほんとうにすごいって思います。
それと、当然文中には何度もアクセルのことが出てくるのですが、もうアクセルって文字が出てくるたびにドキドキする…笑
若い頃の不安定さとか引きこもっちゃう感じとか。
何日もハイになったあと連絡取れなくなったりしてたとか…
まあ聞いてはいたけど、実際同じバンドですごしたメンバーが語るのはとても雰囲気がよく伝わってきます。
それに、スラッシュが語るアクセルとダフが語るアクセルのちょっとしたニュアンスの差というか、眼差しの違い?
そんなのにいちいちイマジネーションが止まらなくて、気がつけば目が行間を漂って、
いつの間にか思考も遠くに飛んで
ハッて気がついてまた読み始めて、
でも「さっき書いてたあのアクセルのああいう感じって…」って
また右斜め上をみながら(あれ、なんでなんですかね?想像するときって絶対目が右斜め上を向くの)考え込む
それぞれの出会いからヘルツアーのこと、曲作りのプロセス、
メジャーデビューにまつわるビジネス面の契約に際してのメンバー間の緊張。
臨場感があってその場に居合わせてるみたい(居合わせたかった人生だった)
ヘルツアーが終わって、一緒に暮らして、どんどん集団としてタイトになっていく
完全に誰もやったことのないこと、道なき道をお腹を空かせて開拓していく
若い5人のひたむきさと情熱がすごい。ドラマ以上にドラマだし映画みたい
どんなバンドもいろんなドラマを抱えているのでしょうが
信念を絶対曲げないところにデビュー直前のガンズの凄さを見た思いです
結構読みながら泣いてます(だいたい電車の中)
それに、思いもよらずシアトル周辺の音楽ムーブメントについてとか
当時ダフが絡んでいた人物がいろんなバンドで活躍してたりするのめっちゃ面白い。
「このバンドが(かくかくしかじかいろいろあって)のちのパールジャムである」みたいな記述も多くてだな!!!
出て来るバンドの名前追っかけてYoutubeとかSportifyとか聴き漁って面白がっています。
いろんな楽しみ方ができてほんとうれしい
前にも書いたけど、今わたし三周回ってグランジばっか聴いてますからドンピシャ的な…タイミングよありがとう
今日も文中に登場したヘンリー・ロリンズという名前から、Rollins bandのライブアルバムを聴いてみたら
「良さ・・・!!!!!」ってなりまして即CD購入しました(笑)
いろんな出会い方があるものです
この先を読んだらまた、聴きたくなるバンドが出てくるかもしれないという楽しみもできました。
この本(原書)は、2011年に出版されたそうなので、そこからもう6年が経っています。
この6年でどんなにドラマチックな展開があったかは皆さんも御存知のとおりで
その後のお話も読みたいですよね。リユニオンについて語る日が来ることは、あるんだろうか。
そしていま手元に、同じくダフの書いた本、洋書版のHow to be a manと
ミックウォールのLast of the Giants: The true story of Guns N' Rosesがあって
(両方共海外から送っていただいたものです。本当にありがたい…)
How to be a Manはダフの真の男になるための指南本みたいな感じ。なんだけど、結構冗談みたいなのも多くてサラサラッと読めそう。
ミックウォールの本はさすがに言い回しが一筋縄では行かない感じで、ライターさんだわぁ…って思う
どちらも絶対(今度こそ)頑張って読破するから…!!年内には…!!
イッツ・ソー・イージーと言いながら、全然イージーじゃないダフの半生。
きっと皮肉ってこんなタイトルにしたんだろうなあ。
簡単な成功なんてどこにもないですし、というか、
成功ってなんだろね?ってことまで考えたりしてます。
ダフ・マッケイガン自伝 イッツ・ソー・イージー・アンド・アザー・ライズ